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~若手による干潟の発掘と交流~
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昔の自然環境や生物相がどうであったのか、昔の自然愛好家たちは自然をどう見て、記録してきたのか、そういったことが伺える古い文献というのは、現在ではなかなか手に入れられないし、博物館などで保管されていて、誰でもが気軽に見れるものではなくなっているのが現状ではないでしょうか。

そのような中、大阪市立自然史博物館・大阪自然史センターから、昔の貝類研究史「夢蛤」を完全電子化したDVDが発売されました。
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公式サイト
http://www.omnh.net/npo/yumehamaguri/

保育社の原色日本貝類図鑑でも有名な貝類研究家の吉良哲明さんが14年にわたって発行されていた貝類研究誌「夢蛤」。全100号に及ぶ本誌の中には今の私たちが知らない昔の自然環境や貝類相、そして貝の研究や愛好を通してみた自然観というものがたくさん掲載されています。
今の干潟や貝の調査研究にも充分通用するような専門的な内容から、日本各地の楽しい採集記、貝や自然にまつわる雑学など、プロからアマチュアまで幅広い内容が収められていて、昔の人たちの自然や生き物への想いがどうであったのかを知るとても貴重な文献です。

現在でこそ様々な生物が調査研究されていますが、その中でも貝というのは人との関わりも多く、そして昔から貝殻をコレクションするなど趣味としての愛好家も多く、一番古くから学会など研究も盛んに行われてきた生物です。貝こそ昔と現在との状況を如実に比べて見ることが出来るものなのかもしれません。

もうぼろぼろになりかけていた「夢蛤」の原典を、一人で3年かけて全100号、約4000ページ分を手入力でデジタル化されたそうです。
失われつつある昔の貴重な資料をこうして今の私たちが読めるものにしてくれたのは本当にすばらしいと思いますし、こういう仕事をする人を尊敬します。今のデジタル技術を使って画像を配置しなおし、そして検索も出来るようにしているというのです。昔の人たちの考えや想い、そして貴重な自然史の記録が、膨大な記事の中から簡単に探して読めるのです。
価格もDVDですからお手ごろ価格ですし、こういうものを発売してくれる自然史博物館にも感動ですね。

ためしに検索してみると、有明海の昔の潮干狩りの様子(貝の2・3貫なら10分で採れた)とか、瀬戸内海にまだハイガイがいた頃の貴重な生息環境の話、ウミマイマイの発見で盛り上がっている話、キサゴとイボキサゴの見分け方で悩まれている様子、伊勢湾の川や海岸の昔の環境、高知県浦戸湾の昔の様子、50年以上も前から宮崎にムラサキガイがいたことなど興味深い内容がどんどん出てきました。
文章や言葉遣いなども今とは違っていたりして、昔の人のユーモアと、自然の中でどう楽しんでいたのか、それを読むだけでもすごく面白いです。

こうした古い文献をデジタル化して永久に保存するという作業は他の分野でも急務だと思います。そしてそれをだれでもが見れるものとして作ったこと、それがとても価値のあるものだと思いました。

とにかくすごいの一言、昔の自然を知らない私のような若者には、とても貴重な文献になりますね。
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» 私の想いがそのままに
この紹介記事を書いてくださった和田さん、夢蛤誌の電子化に際して私が想い描いて、そして望んでいたことが、まさにそのままに受け取られていました。
若い人がこのように受け取ってくださった、これ以
上の喜びはありません。
夢蛤電子版編集者 2009/03/21(Sat)00:19:28 編集
» Re>私の想いがそのままに
夢蛤電子版編集者様
コメントありがとうございます。そして夢蛤の電子化、本当に素晴らしいもので感動しています。
私のような若者は、つい最近の自然環境しか見てきていません。夢蛤電子版は昔を知るとても貴重な資料になります。
いろんな貝など検索しているだけでとっても楽しいです。
和田 2009/04/01(Wed)23:30:29 編集
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